現在日本の乳癌発生数は推定で年間約40000人、死亡数は約10000人といわれている。 日本の乳癌は40歳代が最多で60歳代にもピークが あるのが特徴。
乳腺内乳管の末端に発生する。多くは腫瘤を形成してそれを触知するが、希に血液性乳頭分泌を呈する。
マンモグラフィー検診では非常に早期の乳癌が石灰化で発見されることがある。視触診検診では約1000人に1人の割合で乳癌が発見される。 (マンモグラフィー検診では約1000人で3人)
小さな腫瘍は手術(温存か全摘 は主治医とよく相談)を先行。やや大きな腫瘍は化学療法などの全身治療を先行し、その後手術。術後も化学療法、ホルモン療法を行う場合が多い。温存術後は一般的には放射線治療を行う。現在術後の補助療法は大きさ、リンパ節転移、年齢、組織学的悪性度、ホルモン受容体、増殖因子受容体により再発危険度を予測し決定される。
他の癌に比べ一般的には良好。しかし、小さな乳癌 でも転移の危険性があり、上に述べたように再発のリスク判定を行い、術後補助療法を決定している。